オープンウェイトモデル · 2026年10月 · 2026年10月15日時点の情報

コーディングエージェントにはどのオープンウェイトモデルがおすすめですか?

2026年10月時点でコーディングエージェントに最も強いオープンウェイトモデルはGLM 5.3で、公式のTerminal-Bench 4.0リーダーボードでオープンウェイトモデルの最高スコア(41.8%)を出しています。日常のステップはGLM 5.3 FlashとDeepSeek V4.1 Flashで十分で、価格はそのごく一部です。大型モデルならほかにKimi K3とMiMo V2.6 Proがあります。ただし長いエージェントタスクでは、どれもフロンティアモデルのClaude Fable 5.1やGPT-6 Astraには届きません。Standard Computeはこれらすべてを1つのAPIキーで提供し、ルーターが各ステップをこなせる最も安いモデルに振り分けます。Llamaとgpt-ossは自前で動かしやすいものの、エージェント用途では大きく遅れています。

提供中のオープンウェイトモデル(用途別)

下の表のモデルはすべてHugging Faceで重みが公開されており、Standard Computeで使えます。並び順はエージェント用途でのおすすめ順で、難しいステップ向けが3つ、日常のステップ向けが3つ、限られた用途向けが3つ、各グループの先頭が第一候補です。理由は次の項目にあります。比較のため、クローズドのフロンティアモデルを2つ最後に載せています。

モデル使いどころライセンスコンテキストTerminal-Bench 4.0100万トークン単価
GLM 5.3難しいステップGLM 5.3 License1M41.8%$1.40 / $4.40
Kimi K3難しいステップKimi K3 License1M未掲載$3 / $15
MiMo V2.6 Pro難しいステップMIT1M未掲載$0.435 / $0.87
GLM 5.3 Flash日常のステップMIT1M35.8%$0.15 / $0.50
DeepSeek V4.1 Flash日常のステップMIT1M未掲載$0.30 / $1.20
MiMo V2.6 Flash日常のステップMIT1M未掲載$0.14 / $0.28
Qwen 3.8 27B限られた用途Apache 2.0262K(最大1M)未掲載$0.50 / $3
MiniMax M3限られた用途MiniMax Community License1M未掲載$0.30 / $1.20
DeepSeek V4 Pro 0813限られた用途MIT1M未掲載$1.32 / $3.96
Claude Fable 5.1(クローズド)フロンティア(比較用)非公開1M57.9%$10 / $50
GPT-6 Astra(クローズド)フロンティア(比較用)非公開1.05M58.2%$10 / $50

Terminal-Bench 4.0:tbench.aiの公式リーダーボード、2026年10月15日時点(GLMとClaude Fable 5.1はClaude Code、GPT-6 AstraはCodexで実行)。「未掲載」はまだエントリーがないという意味です。ライセンスとコンテキスト:各モデルのHugging Faceのカードとライセンスファイル(リンク先)、GLM 5.3とGLM 5.3 FlashはZ.aiのドキュメント。価格:100万トークンあたりの入力 / 出力で、各メーカーの公式価格ページ、2026年10月14日確認(提供中の全32モデル、英語)。DeepSeekはピーク時間帯の料金でオフピークは半額、MiniMaxは入力が512Kを超えると2倍になります。

どの仕事にどのモデルを使うか

  • GLM 5.3, z-ai/glm-5.3: 複数ファイルにまたがる変更や長いツール呼び出しのループなど、難しいステップで最初に選ぶオープンウェイトモデルです。公式Terminal-Bench 4.0リーダーボードではオープンウェイトモデルの最高スコア(41.8%、Claude Codeで実行)。
  • Kimi K3, moonshotai/kimi-k3: Moonshotの2.8兆パラメータのフラッグシップで、画像と動画も入力できます。100万トークンあたり$3 / $15とクローズドの中位モデル並みの価格なので、毎ステップではなく計画を立てるターンに絞って使います。
  • MiMo V2.6 Pro, xiaomi/mimo-v2.6-pro: Xiaomiの1.02兆パラメータのフラッグシップで、トークン単価は低めです。9月21日に公開されたばかりで公式Terminal-Benchリーダーボードにはまだ載っておらず、エージェントでの実績も少ないので、頼る前に自分で試してください。
  • GLM 5.3 Flash, z-ai/glm-5.3-flash: 日常のステップ、サブエージェント、スクリーンショット(画像入力に対応)での第一候補です。公式Terminal-Bench 4.0リーダーボードで35.8%とオープンウェイトで2番目の結果を出しながら、100万トークンあたり$0.15 / $0.50です。
  • DeepSeek V4.1 Flash, deepseek/deepseek-v4.1-flash: 大量の編集、テスト、調べものに。10月13日のOpenCodeの公開利用データではトークン量で1位でした。
  • MiMo V2.6 Flash, xiaomi/mimo-v2.6-flash: この表で最も安いトークン単価で、日常のステップ向けです。MiMo V2.6 Proと同じく9月21日に出たばかりのモデルです。
  • Qwen 3.8 27B, qwen/qwen3.8-27b: この中で唯一、ワークステーション1台で自前ホストできる大きさです。長いエージェント実行より、補完や軽い編集に向いています。
  • MiniMax M3, minimax/minimax-m3: 速くて安く、コンテキストは1Mありますが、ライセンスはこの中で最も厳しく、公式Terminal-Benchリーダーボードにも載っていません。
  • DeepSeek V4 Pro 0813, deepseek/deepseek-v4-pro-0813: エージェント用途ではほぼ新しいV4.1 Flashに置き換わりました。私たちの計測ではリクエストあたりの費用がV4.1 Flashの何倍にもなります。DeepSeekのオープンモデルで最大(1.6兆パラメータ)なのは変わりません。

Claude Fable 5.1やGPT-6 Astraとの差は?

まだ同じ水準ではありません。公式Terminal-Bench 4.0リーダーボードでオープンウェイトの最高はGLM 5.3の41.8%で、GPT-6 Astraは58.2%、Claude Fable 5.1は57.9%です。ほとんどのオープンウェイトモデルは、そもそも掲載されていません。

一方で、価格の差は品質の差よりはるかに大きいです。私たちが計測したコーディングエージェントのリクエストでは、1リクエストの平均費用はDeepSeek V4.1 Flashが$0.0067、GLM 5.3が$0.057、Claude Fable 5.1が$0.24、GPT-6 Astraが$0.41でした(すべてメーカーの定価、計測方法は英語)。

実際の使い分けはこうなります。編集、テストの修正、ファイルの読み込み、要約といったエージェントの大半を占める日常のステップはオープンモデルに任せ、サービスをまたぐリファクタリングや2回失敗したデバッグのように、計画を間違えるとその後の50回の呼び出しが無駄になるステップでだけフロンティアモデルにお金を払います。

ライセンスで許されていること

  • MIT:DeepSeek V4.1 Flash、DeepSeek V4 Pro 0813、GLM 5.3 Flash、MiMo V2.6の各チェックポイント。著作権表示を残せば、商用での利用、改変、提供ができます。
  • Apache 2.0:Qwen 3.8 27B。同じ自由度に加えて、特許の利用許諾が明記されています。AlibabaがホストするQwen 3.7 Plus、Qwen 3.7 Max、Qwen 3.8 MaxはAPI専用で、オープンウェイトではありません。
  • GLM 5.3 License:MITに近い条件ですが、直近12か月の売上が100億ドルを超えるMaaS(Model as a Service)事業者は、商用利用の前にZ.aiのセキュリティ審査を通る必要があります。
  • Kimi K3 License:MITに近い条件ですが、直近12か月の売上が2,000万ドルを超えるMaaS事業者はMoonshotと別途契約が必要で、月間ユーザー1億人超または月間売上2,000万ドル超の製品は画面に「Kimi K3」と表示しなければなりません。社内利用は対象外です。
  • MiniMax Community License:この中で最も厳しい条件です。商用利用にはサイトかドキュメントへの「Built with MiniMax M3」の表示とMiniMaxへの通知が必要で、年間売上が2,000万ドルを超える場合は書面での許可が要ります。
  • これらの条件は、重みを自分で動かす人に適用されます。ホストされたAPIを呼ぶ場合は、そのAPIの利用規約に従います。要約であり、法的助言ではありません。

自前でホストするか、APIを使うか

ほとんどのモデルは1台のマシンには大きすぎます。Kimi K3は2.8兆パラメータ、MiMo V2.6 Proは1.02兆、DeepSeek V4 Proは1.6兆で、Flash系でも3000億〜5500億あるため、複数GPUのサーバーが必要です。例外はQwen 3.8 27Bですが、ローカルのモデルは、1タスクで数十回呼び出すエージェントのループに耐える速さも必要です。

ホストされたエンドポイントによって、価格、速度、精度、そしてコードがどこで処理されるかが決まります。オープンウェイトモデルを低い精度(FP8やFP4)で提供しているホストもあります。私たちがどのモデルをその精度で提供しているか(英語)で確認できます。

Llama、gpt-oss、Mistral Large 4は?

  • Llama 4 Maverick(Meta、Llama 4 Community License)とgpt-oss-120b(OpenAI、Apache 2.0)は、よく知られたモデルの中で最も自前で動かしやすい2つで、OpenAIによるとgpt-oss-120bは80GBのGPU 1枚に収まります。ただしエージェント用途では大きく遅れており、どちらも公式Terminal-Bench 4.0リーダーボードには載っておらず、Artificial Analysisが独自に実施したTerminal-Bench 4.0ではどちらも0%でした(出典:Artificial Analysis(artificialanalysis.ai))。私たちはどちらも提供していません。
  • Mistral Large 4(10月6日からパブリックプレビュー)はMistralがオープンウェイトと説明していますが、重みとライセンスはまだHugging Faceにありません。Standard Computeではmistralai/mistral-large-4-0として使え、重みが公開されたら表に加えます。

1つのAPIでエージェントから使う

Standard Computeは、上のすべてのモデルを使えるOpenAI互換・Anthropic互換のAPIです。Z.ai、Moonshot、MiniMax、Xiaomi、Alibabaのアカウントは要りません。

  • コストが最優先:ダッシュボードで最大5つのモデルを選び(例:日常の作業にGLM 5.3 FlashとDeepSeek V4.1 Flash、難しいステップにGLM 5.3とClaude Fable 5.1)、モデル名にstandardcomputeを指定します。ルーターが各ステップを、その中でこなせる最も安いモデルに振り分けます。
  • どのモデルも、価格、稼働率、速度を基準にプロバイダーを選定し、障害時は自動で別のプロバイダーに切り替えます。z-ai/glm-5.3のように正確なモデルIDを指定したリクエストは、必ずそのモデルで処理されます。
  • 任意のコンプライアンスルールで、キー、チーム、会社ごとに、使うエンドポイントをヨーロッパまたは米国のプロバイダーに限定できます。各ルールで使えるオープンウェイトモデルは下の表のとおりで、その地域にエンドポイントがないモデルは、プロンプトを送る前に失敗します。
  • プロンプトを学習に使わず、保存もしません。

地域ルールごとに使えるオープンウェイトモデル

コンプライアンスルール使えるオープンウェイトモデル
ヨーロッパGLM 5.3、GLM 5.3 Flash
米国GLM 5.3、Kimi K3、GLM 5.3 Flash、DeepSeek V4.1 Flash、Qwen 3.8 27B、MiniMax M3、DeepSeek V4 Pro 0813
どちらもまだなしMiMo V2.6 Pro、MiMo V2.6 Flash:どちらのルールでもリクエストは失敗します

ゲートウェイが実際に適用しているエンドポイント一覧(2026年10月13日確認)より。ルールがなければ、各モデルは選定済みのすべてのプロバイダーにルーティングされます。

OpenCode、Claude Code、Codexでの設定

  1. OpenCode:/connectを実行してStandard Computeを選び、キーを貼り付けてz-ai/glm-5.3-flashなどのモデルを選びます。
  2. Claude Code:ANTHROPIC_BASE_URLをhttps://api.stdcmpt.com、ANTHROPIC_AUTH_TOKENをキーにし、ANTHROPIC_MODELとすべてのANTHROPIC_DEFAULT_*_MODELにモデルIDを設定します。Claude CodeでGLM 5.3とClaude CodeでKimi K3(どちらも英語)に、検証済みの割り当てがあります。
  3. Codex:standardcompute launch codex -- --model deepseek/deepseek-v4.1-flash
  4. Cline、Kilo Code、Hermesなど、OpenAI互換のエージェント:ベースURLにhttps://api.stdcmpt.com/v1を指定し、同じキーとモデルIDを使います。

注意点

重みが公開されているからといって、それだけで安く、プライベートで、エージェントに強いわけではありません。価格、精度、コードの行き先を決めるのは呼び出すホストで、最も強いオープンウェイトモデルでも、長い多段タスクではClaude Fable 5.1とGPT-6 Astraに負けます。量の多い作業はオープンモデルに任せ、結果を左右するステップにはフロンティアモデルを残しておくのが現実的です。

Standard Computeが向いている使い方

上のすべてのオープンウェイトモデルに加えてClaude、GPT、Geminiも1つのキーで使え、ルーターがステップごとにこなせる最も安いモデルを選びます。プランは決まった計算予算の月額制で、月額19ドル(米ドル)からです。

よくある質問

Claude Codeで使うなら、どのオープンウェイトモデルがいいですか?

メインにGLM 5.3、バックグラウンド処理とサブエージェントにGLM 5.3 Flashという組み合わせが、オープンウェイトでは最も強力です。とにかく安くしたいなら、すべての枠をDeepSeek V4.1 Flashにしても動きます。ANTHROPIC_BASE_URLをhttps://api.stdcmpt.comにして、モデルの枠にz-ai/glm-5.3とz-ai/glm-5.3-flashを設定してください。

コーディングエージェントにはGLM 5.3とDeepSeek V4.1 Flashのどちらがいいですか?

長いエージェントタスクなら、はっきりGLM 5.3です。ただDeepSeek V4.1 Flashは、私たちの計測でリクエストあたりの費用がGLM 5.3の1/8未満なので、量の多い日常のステップにはこちらが向いています。多くの構成では両方を使い、ほとんどのステップをFlashに、難しいステップをGLM 5.3に任せています。

MiniMax M3やKimi K3、GLM 5.3は、中国のアカウントや電話番号なしで使えますか?

使えます。Standard Computeでは、minimax/minimax-m3、moonshotai/kimi-k3、z-ai/glm-5.3として、OpenAI互換・Anthropic互換のエンドポイントから1つのキーで、月額19ドル(米ドル)から使えます。MiniMax、Moonshot、Z.aiに登録する必要はありません。

Qwen 3.7 Plus、Qwen 3.7 Max、Qwen 3.8 Maxはオープンウェイトですか?

いいえ。これらはAlibabaがホストするAPI専用モデルです。私たちが提供している現行のオープンウェイトのQwenはQwen 3.8 27Bで、Apache 2.0です。

コーディングエージェントにLlamaはまだ使えますか?

2026年10月時点ではおすすめしません。Llama 4 Maverickとgpt-oss-120bは自前で動かしやすいものの、エージェント用途ではGLM 5.3、GLM 5.3 Flash、DeepSeek V4.1 Flashに大きく遅れています。選ぶ理由は自前ホストの制約であって、エージェントの品質ではありません。

オープンウェイトモデルをEU内で動かせますか?

一部は可能です。Standard Computeでヨーロッパのコンプライアンスルールを設定すると、GLM 5.3、GLM 5.3 FlashはEU/EEAのエンドポイントで動きます。Kimi K3、DeepSeek V4.1 Flash、Qwen 3.8 27B、MiniMax M3、DeepSeek V4 Pro 0813は米国のエンドポイントのみで、MiMo V2.6 Pro、MiMo V2.6 Flashにはまだ地域指定のエンドポイントがありません。これらへのリクエストは、ヨーロッパのルールのもとではプロンプトを送る前に失敗します。

コーディングエージェント用にオープンウェイトモデルを自前でホストすべきですか?

コードを社内ネットワークの外に出せないといった、はっきりした要件があるときだけです。強いオープンモデルは複数GPUのサーバーが必要で、エージェントのタスクあたりでは、ホストされたAPIのほうがたいてい安くて速いです。1台のマシンで現実的に動かせるのはQwen 3.8 27Bです。

円で支払えますか?

支払いはStripe経由の米ドル建てカード決済で、円での金額はカード会社の換算レートで決まります。会社用ワークスペースでは、会社名・住所・税IDを記載した請求書が毎月発行されます。

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